日の出町とデンマーク製薬大手の日本法人「ノボ ノルディスク ファーマ」(千代田区)が6月2日、健康寿命の延伸を図るため、肥満症対策に関する包括連携協定を結んだ。同町庁舎で東亨町長と同社医療政策・渉外本部の加藤亮本部長が協定書を交わした。官民連携で、町民の健康寿命の延伸、医療費の適正化、健康格差の是正に取り組む。
全国の自治体の約6割が、地域内に最適使用推進ガイドラインの対象となる肥満症専門医療機関がないという現状を踏まえ、そうした環境下で、適切な医療アクセスをいかに確保していくかという、全国初の地方自治体モデル構築を目指す。
同町の国民健康保険データによると、特定健康診査を受診した被保険者のうち6人に1人がメタボリック症候群であり、3人に2人が生活習慣病を発症している。被保険者に占める肥満症疑いの割合も都内で高い水準にあり、健康リスクが高い肥満症への対策が重要課題となっている。
連携協定により同町では、特定健診の結果でBMI25以上などの基準を満たす人のうち、保健指導を希望する人を対象に、看護師や保健師、管理栄養士による保健指導を実施。このうち、肥満症の受診勧奨基準該当者に対しては地域の医院・診療所(かかりつけ医)、または本人の希望に応じて近隣自治体の専門医療機関への紹介を行うことで、適切な治療へのアクセスを支援できる体制が築けるという。
「ノボ ノルディスク ファーマ」にとっては、国内の自治体と関係を築くことで、医療市場でのシェア拡大、肥満症領域での優位性、地域医療機関とのつながりなどが期待できる。
東町長は「プロジェクトは地元医師会からも評価してもらっている。取り組みによる効果で町民の健康を守り、モデルケースとして全国に広がることを期待したい」と述べた。