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JR青梅線の無人駅を改修し「沿線まるごとラボ」 地域とつながる拠点目指す

オープニングセレモニー当日の模様

オープニングセレモニー当日の模様

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 JR青梅線の鳩ノ巣駅で6月1日、全国で地域活性化などの事業に取り組む「さとゆめ」(千代田区)とJR東日本(渋谷区)の共同出資会社「沿線まるごとホテル」の新拠点となる「沿線まるごとラボ」のオープニングセレモニーが開かれた。

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 JR青梅線の鳩ノ巣駅に6月1日、地域にイノベーションを起こす拠点として「沿線まるごとラボ」が開設された。全国で地域活性化などの事業に取り組む「さとゆめ」(千代田区)とJR東日本の共同出資会社「沿線まるごとホテル」の新拠点となる。

 沿線まるごとホテル事業は、JR青梅線の駅とその近隣の集落をつなげ、その地域ならではの特産品や体験をコンテンツ化し、観光客に地域をまるごと楽しんでもらえる新たな滞在型観光を提供していく。今回、無人駅だった鳩ノ巣駅舎を改修し、「沿線まるごとラボ」を開設した。

 同日行われたセレモニーで、「さとゆめ」の嶋田俊平社長は「奥多摩に隣接する小菅村で伴走支援をはじめて今年で9年目を迎え、村全体をホテルに見立てた滞在型観光を創出するためサポートなどしてきた。沿線まるごとラボでは、JR東日本との共同事業として、地域とつながる拠点になれるよう、この駅からさまざまな実証や挑戦的事業を行っていきたい」とあいさつ。JR東日本八王子支社の内田英志支社長は「JR青梅線の青梅~奥多摩間を東京アドベンチャーラインと名付け、支社では活性化に尽力してきた。今回の共同事業では、実証実験を行い、来訪者にも好評を得た。このラボを拠点として、地域と共に東京アドベンチャーラインをより一層盛り上げていきたい」と意気込みを見せた。

 同事業では共にイノベーションを起こしていく地域事業者を「沿線まるごとコンシェルジュ」として連携し、さまざまな体験型コンテンツの開発や体験などの提供を行っていく。当日、ワサビ農家で収穫体験やキッチンカーで「わさび丼」などを販売する「東京わさびブラザーズ」、「日本一観光用公衆トイレがきれいな町、奥多摩」を目指す清掃集団「OPT」、森林セラピーをはじめ自然体験ツアーなどを企画する「おくたま地域振興財団」への沿線まるごとコンシェルジュ任命書も授与した。

 東京わさびブラザーズの角井仁さんは「日本原産のワサビを価値あるものとして守り伝えていきたい」、OPTの大井さんは「トイレ清掃の負のイメージを変えてきた。しかし奥多摩にはまだまだゴミが多い。清掃活動含め、一つのゴミで新たな交流を生み出していきたい」、おくたま地域振興財団の白田さんは「青梅線は重要なパイプライン。このラインを活用し、地域主体で盛り上げていければ」と、それぞれ抱負を語った。

 来賓として参列した奥多摩町の師岡伸公町長は「JRの皆さんには青梅線サポートに尽力してもらい感謝。雨天や冬季の観光客増加につながれば」と期待を込めた。

 今後、2023年度内に古民家を改修したホテルとレストランをオープンし、2026年度内に全5棟~8棟の拡大を目指していく。

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