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羽村の布絵作家が個展-3.11への思いはせ作品集も自費出版

自宅で布絵を制作する入山さん

自宅で布絵を制作する入山さん

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 羽村市在住の布絵作家・入山喜代美さんが12月4日~9日、コートギャラリー国立(国立市)で個展「布絵がたり」展を開く。

入山さんの作品集「布絵がたり」

 保育園での勤務後、福祉関係のNPOを発足させ活動してきた入山さん。軌道に乗ってきた61歳をきっかけに引き継ぎ、それまで習ってきた布絵に専念してきた。豊かな日本の自然をモチーフにした作品は「子どものころの昭和10年~20年。戦争と貧困の時代だったが今より美しい自然や素朴な暮らしがあった。そうした故郷の風景を原点としている」という。44回都展で特選、48回都展では奨励賞を受賞した。

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 東日本大震災当日、入山さんは教室の仲間と駅構内で被災した。「爆撃音のような音が響き戦争体験がよみがえってくるようだった」と当時を振り返る。「私たちは帰って来られたが、今も苦しむ人々がいる。何かしたい」と寄付も続けてきた。今年4月には自身で手掛けた初の作品集「布絵がたり」を企画した。美術大学出身の息子が表紙や装丁を担当、写真は夫の友人のプロカメラマンが協力し300部を出版。同書には春夏秋冬に分かれた布絵作品や、入山さんのコメント、3.11の現地への思いを描いた作品「思い風」などを収める。同書の売り上げは全額、寄付に充てるという。「還暦から夢だった作品集の出版。本当にうれしい」と入山さんは目を細める。

 個展では作品集に掲載された作品を主に50~60点を展示。開催時間は11時~18時(最終日は16時まで)。6日は息子が参加するバンドが演奏も披露し個展を盛り上げる。作品集は同展会場でも販売。