
「生成AIの衝撃を体験! AI活用ライブセミナー」が4月10日、青梅商工会議所(青梅市上町)で開催された。主催は青梅IT事業者協同組合。当日は、生成AIの活用に関心を持つ事業者や事務系社員ら約30人が参加した。
多くの製造業が、旧態依然とした業務プロセス、分断された情報システム、デジタル人材の不足という三重苦にあえぐ。セミナーは、「生成AIを活用することでこれらの課題解決に向かおう」と企画したという。
講師はイーディーエル(茨城県つくば市)社長の平塚知真子さん。平塚さんは一般社団法人「日本10Xデザイン協会」理事長などを務め、短時間でITスキルを引き上げる指導に取り組む。グーグルのアプリを組み合わせて皆で使うことでスモールDXを実現する「10X(テンエックス)活用」の提唱者としても知られる。
講義では、生成AIのGeminiを使い、その可能性を実感してもらうため、参加者全員にDXの活用状況や生成AIについての考えなどをアンケート形式でヒアリング。瞬時に表に集計し、プロンプト(指示文)を与えると、データを分析し、回答するまでを体験した。
プロンプトを、より詳しくすることで回答もより核心に迫るものに変化していくことを通し、生成AIがプロンプトを与えることで意のままに動くことも理解した。
平塚さんは、需要の予測と在庫管理の適正化、商品ラインアップと価格設定の見直し、ターゲット顧客層への効果的なマーケティングなどを活用しやすい事例として挙げ、「理解する→準備する→活用する」というステップと、「学ぶ(インプット)→やってみる(アウトプット)→共創する(シェア)」のサイクルが大切になると締めくくった。
講義を前に、同組合の吉澤清志理事長は「DXを活用し、飛躍的に業務が効率化した例はたくさんある。組合は情報システムの構築・設計、コンサルテイングなど顧客ニーズに対応できる技術とノウハウを持った地域のIT 関連事業者の集まり。皆さんの力になれれば」と話した。