梅ヶ谷トンネル開通後の利用状況と整備効果を1月15日、東京都が発表した。
日の出町大久野から青梅市梅郷1丁目までを結ぶ同トンネル。トンネルを含む約1.5キロの区間が昨年3月16日に開通した。都は開通直後から継続的に効果を調査した。
都は今回、地域の防災性や青梅市と日の出町のアクセス性が向上したと評価した。道路網のダブルルート化が図られ、大久野地域の都道184号線沿道の孤立化のリスクが低減されるとともに、梅ヶ谷峠を越える都道251号線の迂回(うかい)ルートとして機能しているという。
同トンネルでは、12時間当たり約740台の車両が通行。青梅市と日の出町のアクセス性が向上したほか、梅ヶ谷峠入り口交差点から肝要の里付近までの所要時間は約20分から同トンネルを使うことで約5分に短縮された。
同トンネルは全長1333メートル、道路幅員が7メートル(2車線)、歩道幅員が2.5メートル。総工費は約102億円。計画時から無駄な公共事業との指摘もあったが、2019年の台風19号で、平井川が増水し、川沿いを通る都道184号線が寸断された。上流地域が孤立化したことで、事業の重要性が高まった。