青梅市で企画・デザインを行う貫井企画(青梅市藤橋)と同市内にある岩蔵地域の活性化に取り組む任意団体「Iwakura Experience」が市内の若手農家と連携し、無人の野菜販売所を設けた。
無人販売所の野菜は主にIwakura Experienceで取り組む「CSA(Community Supported Agrlculture)」に参加する農家。CSAとは、「地域で支え合う農業」という意味。野菜の作付け費用として、会員が岩蔵周辺の農家に先払いし、その後、期間内に収穫した新鮮な野菜を受け取れるシステム。Iwakura Experienceは4人の若手農家と連携し、岩蔵地域で採れた新鮮な「岩蔵野菜」を月2回、会員の食卓に届ける取り組みを行っている。
CSAを行う中、農家の販路拡大が課題だと気付き、新しい販売チャネルの構想が立ち上がった。無人販売所は、貫井企画が畠中啓祐建築設計スタジオ(新宿区)にデザインを依頼。店舗・住宅デザインで多くの実績がある同社が、野菜の無人販売所を設計するのは全国初。「今までの無人販売所の常識を覆すものに仕上がった」という。貫井企画と畠中啓祐建築設計スタジオは、「デザインの力で地域の課題を解決したい」という思いがあり、今回の出店を機に、青梅から全国へ向けて農家の課題を解決していきたいと考えている。
5月に1号店として藤橋郵便局隣(青梅市藤橋)の畑に出店し、6月22日、2号店を鳥井戸公園近くのマンション「クレアトゥール野上」(野上)の一角に出店。毎日、農家が採れたての野菜を販売所に持っていき陳列。有機野菜や普段、スーパーでは置いてないような珍しい野菜も置いてあり、青梅産の野菜を地元の人にも知ってもらう狙いもある。