東京牧場(檜原村樋里)が檜原村内で採取した乳酸菌を使い、都内のビール醸造所に委託して地ビール製造に取り組んでいる。商品化に向け関係者を集めた試飲会が1月13日、都内(台東区)の醸造所で開かれた。
同村に本社を置く同社は、ウコッケイや希少種の羊マンクスロフタンなどを飼育。ウコッケイの卵を使ったクッキーやマヨネーズなどの販売、羊の油を用いたスキンクリームの開発などを手掛けている。
試作したビールは、発酵段階で村内の畑のキャベツから採取した乳酸菌を使ったもの。新潟県の専門業者に収穫直後の新鮮なキャベツを送り、採取した20種の菌の中からビールの発酵に適した菌を採取、培養して使った。アルコール度数は5%弱。酸味が特徴で、やや濁りのあるカラメル色に仕上がった。
試飲会では「もう少し甘みがあった方が飲みやすいのでは」「色を薄くした方がグラスに映えるのでは」などの意見が出た。同社は改良点を踏まえて醸造を重ね、品質が整い次第販売を始める。販売は樽(たる)単位で行い、飲食店への卸とネット通販を予定している。