福生市立福生第二小学校(福生市熊川)が12年前から取り組む、同校の図書室の改造がに着手。全国向けの研究発表校として注目され、現在も保護者らボランティアの手により、その仕組みが受け継がれ、全国から教育関係者が視察に訪れている。
改造は、同校近隣に住む児童文学評論家の赤木かん子さんら有志が、「もっと子どもたち目線の図書室を」と呼び掛け、実現したもの。改造は細部へわたった。「児童が楽しくリラックスできるように」と机と椅子は、利用する人数により自由に組み合わせることができるアメリカ製のものを導入。壁紙も明るいものへ張り替えた。
ま図書のカテゴリーにも工夫を施す。通常は「読み物」と分けられるものを、ミステリー、SF、ホラー、ファンタジーなどに細分化し、ジャンルごとにシールで振り分けている。児童の好きな最新の図書を常に導入し、日焼けや古ぼけた本も児童の手が遠のくため、管理を徹底している。
同校では現在でも休み時間には60人以上が利用。10冊借りる事ができる解禁日には多くの児童が殺到するという。図書室を担当する松本しのぶ司書教諭は「12年も前に作った赤木さんの仕組みが今も保護者のボランティアに支えられ、同校に残っていることがうれしい。これからも子どもたち目線の図書室にしていきたい」と笑顔で話す。