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吉川英治記念館、青梅市の施設として再開

吉川英治が「新・平家物語」を執筆した書斎も常時見学可能に

吉川英治が「新・平家物語」を執筆した書斎も常時見学可能に

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 「宮本武蔵」「三国志」などの名作を手掛けた国民的作家、吉川英治の資料を展示する「吉川英治記念館」(青梅市柚木町)が9月7日、青梅市の施設として再オープンした。市は観光拠点として、高齢層に多いファン向けの展示に限らず、漫画とのコラボや写真を多く展示するなどして吉川を知らない人や若い世代の来館者を増やしていきたいという。

 吉川は自然豊かな農村での暮らしを求めて1944(昭和19)年、一家で吉野村柚木(現柚木町)に移住。9年間過ごした。執筆の傍ら俳句の指導などで地元の人と交流し、吉野村公民館の建設費を寄付して地域に貢献した。

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 記念館は、吉川英治国民文化振興会が1977(昭和52)年、柚木町の自宅跡地に開設した。多くのファンに親しまれてきたが、来館者の減少を理由に2019(平成31)年3月に閉館。財団が庭園を含む土地約5000平方メートルと敷地内の建物、約1万1000点の資料一式を同市に寄贈し、今年7月、フクシ・エンタープライズ(江東区)が同市の指定管理者に指定された。

 11月27日まで、開館記念展「吉川英治が愛した青梅」を開催中。吉川一家の青梅での暮らしぶりや、吉野村を去る際に住民ら300人が集まって開かれたお別れ会の様子を伝える写真などを展示している。『宮本武蔵』を原作に井上雄彦が描いた漫画「バガボンド」のリトグラフも。

 吉川が生活、執筆していた2階建ての母屋は、これまでイベントに合わせ年数回のみ公開されていたが、今後は1階部分のみ常時入って見学できる。

 吉川が没した「英治忌」の9月7日に合わせ再オープン。式典では記念館前で浜中啓一市長らがテープカットを行い、庭に白梅2本を植えた。梅は今後も増やしていく。

 開館時間は10時~17時。月曜休館。入館料は、大人=500円、小・中学生=200円。