廃校(旧古里中学校)を活用し教室のレンタルや宿泊施設を運営している「OKUTAMA+」(奥多摩町川井)統括プロデューサーの鈴木海斗さんが3月2日にツイッターにつぶやいた投稿が10日前後で1.8万リツイートされている。
訪日外国人などにも多く利用されていたが、新型コロナの影響でキャンセルが相次いだ。今年1月に施設の管理責任者となった鈴木さんは「泊まれる学校奥多摩でやってるんですけどコロナ影響でガラガラです。1名からでも宿泊できるので助けてください」(原文ママ)とツイッター上で呼び掛けたところ、拡散され10日ほどで300万PVを超えた。問い合わせは100件を超え、既に70人が宿泊予約したという。
豊島区在住の鈴木さんは、クオーターの20歳。高校時代、通学費を工面するため起業し、自身で学費を稼ぎ出し無事卒業した。仲間と続けた事業は卒業と同時に辞め、運送会社に就職するが4カ月で倒産。その後、飲食勤務などでためた費用で、父親を故郷のペルーに連れて行き、自身は滞在中、スペイン語を学んだ。帰国後はプログラミングを学んでいたが、同施設運営会社の社長と出会い、行ったことも見たこともない奥多摩での事業に直感で「面白そう」と感じ、すぐに統括プロデューサーへの着任が決まった。
今回のツイッターの投稿から、インターネットTV「AbemaPrime」の生放送に出演することに。「新型コロナの影響出で卒業式ができなかった高校生や大学生の卒業式をOKUTAMA+でやりたい」という鈴木さんの希望に、同番組に出演する幻冬舎編集者・箕輪厚介さんが賛同し、4月後半での実施も考え動いている。
「宿泊者同士が交流し、新しい価値を生み出す場所として、『一生に一度の出会い』をここで生み出していきたい」と鈴木さん。「ビジョンや思いで走るので、逆に計画性や止めてくれる相棒が今は欲しい」と笑顔で話す。
宿泊料金(1泊)は、平日=3,000円、金曜・土曜・日曜・祝日=5,000円。宿泊客は調理室、シャワールーム、共有スペースが利用可。別途1,000円で独立した仕事部屋の利用も可能。