檜原村を拠点に活動する林業会社「東京チェンソーズ」初の単行本「若者だけの林業会社、奮闘ドキュメント 今日も森にいます。東京チェンソーズ」(徳間書店)が発売されて3カ月が過ぎた。
同書では、社長を務める青木亮輔さん(34)のこれまでの人生や現在の暮らしぶりに焦点を当て、都会の若者が林業を仕事に選んだいきさつや仕事のやりがい、田舎暮らしの楽しみなどを紹介している。
青木さんは東京農大の林学科を卒業後、都内の出版社で営業マンを経験。一生の仕事をと考えたとき、もっと自分の存在意義を示せる職に就きたいと思い直し、若い働き手の少ない林業の世界に飛び込んだ。東京都の緊急雇用対策で森林組合の職員に。半年の契約だったが、大学の探検部で養った体力をアピールし、正職員になった。5年間勤めた後、独立。2006年に仲間3人と東京チェンソーズを立ち上げた。
今年初めに株式会社化し、従業員4人を抱えて仕事に本腰を入れる。「林業を子どもが憧れる職業にしたい」と青木さん。「山や木に関心をもってもらうきっかけになれば」と、都民の森などで年数回、ツリークライミング教室を開催。広報活動にも力を入れる。
同本書では、目指すものに向かって一直線に突き進む青木さんのダイナミックな生き方が紹介され、共感を呼んでいる。体裁は231ページで、価格は1,470円。全国主要書店で販売している。