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青梅の森に携わる木工作家ら、「青梅宿アートフェス」で木工家具をアピール

青梅の森で育った木をアピール

青梅の森で育った木をアピール

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 青梅の森に携わる林業家と木工家のコラボレーションから生まれた「Ome Forestory(青梅フォレストリー)」が11月15日、青梅の旧市街で開催された「青梅宿アートフェスティバル」の青梅青年会議所ブースで展示と広報活動を行った。

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 青梅フォレストリーは、同市の林業家や木工作家らによるネットワーク。3年前から社会貢献に見合う豊かさが実感できる林業を目指した新しいビジネス形態に取り組み、現在は9人で構成する。

 メンバーは、森林と共に育み合う社会の実現に向け、家具などの木工製品を販売するだけでなく、購入者に森林の散策を楽しんでもらいながら、そこで出合った木で作る家具の製作プロセスも楽しんでもらう活動なども展開する。

 利益率を高めるため、森林と消費者を最短で結ぶ流通システムの確立にも取り組む。メンバーの林業家が育てた1本の木から、木工作家が椅子やテーブル、ソファを製作。SNSなどでその工程を公開してきた。

 併せて、展示会を開くなど受注に結び付ける活動も展開。自然の木が持つ曲線や表情を生かした唯一無二のベンチやスツールなども多い。価格は高めながら、購入者はオーダーメードの一生物の家具に高い価値を見出しているという。

 自然の木を生かした家具作りはSDGsにもつながる活動で、メンバーの松永昭彦さんは今年4月の「第28回木材活用コンクール」で枝ベンチを出品し、「木材活用賞」を受賞した。

 当日は、こうした商品も展示し、訪れた人たちに「青梅の森とそこから生まれる家具」を知ってもらった。曲線が個性的な枝ベンチなどを展示し、座り心地や肌触りを感じてもらったほか、ヒノキの木くずを詰めた脱臭袋を進呈して、青梅の森で育った木をアピールした。家具は、青梅市のふるさと納税返礼品にもなっており、年ごとに種類を増やしている。

 企画運営を担当する安達隆男さんは「社会貢献とビジネスを両立させることは容易ではないが、青梅フォレストリーの取り組みを多くの人に知ってもらい、未来につながる林業の形を発信していきたい」と前を向く。

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