東海大学菅生高校中等部(あきる野市菅生)で11月5日、キャリア教育「夢育て講座」が全生徒222人を対象に行われた。積極的に将来について考え、職業観の芽を育むのが目的。起業家精神を培う狙いもある。
プロボクサー、政治家秘書、落語家、俳優、医師、CA・現役パイロット、大手飲料会社員のほか、旅行会社役員、自衛官、美容師で活躍する計12人が講師を務めた。講師の話は40分間ずつ2講座行い、生徒たちは興味を持った業種の2人から話を聞いた。
プロボクサーの大場綜さんは昨年に次いで講師を務めた。33歳でアマチュアデビュー。タイに渡って力を付け、チャンピオンになった。45歳となった現在、WBU世界タイトルへの挑戦を目指す。
大場さんは自らの人生経験に基づき、「学校や家庭で怒られる、それが素晴らしいことだと発想を転換してほしい。なぜ怒られるのか、それは立派な人間になってほしいから」と熱く語った。
元世界フライ級王者で5度防衛を果たし、今も歴代最強ボクサーと評される大場政夫は伯父に当たる。生徒に呼びかける情熱は大場政夫さん譲りだった。話の後は実際にミット打ちを行い、生徒にボクシングの厳しさを肌で体験させた。
講座に先立ち全体会が行われ、パントマイムコメディーデュオ「GABEZ(ガベジ)」が登場。2021年の東京五輪開会式に出演し、現在国内外で活躍する2人はピクトグラム(絵文字)などのパフォーマンスを披露。デジタル化が進んだ現代、「ここにないものを想像して楽しむことの大切さ」を指摘した。