青梅市特産品の梅と能登半島の塩で作られた「梅干し」の試食会が9月8日、青梅市役所で催された青梅農商工祭で行われ、長蛇の列ができた。
都内でも有数の都市型農業地域とされる青梅市。同祭を主催する6次産業化支援委員会はこれまで、生産者と商工事業者らが地元の農林水産物の付加価値を向上させる取り組みとして、商品開発を行う「研究交流会」やマーケティングの一環とする「青梅農商工祭」を行ってきた。
開催にあたり、「生産者の思いや、その姿を描いた映画の上映を通じ、地元生産品の魅力の再発見につながれば」と、能登半島の塩作り描いたドキュメンタリー映画「ひとにぎりの塩」の上映会を企画し、これに合わせ同市の名産である梅と能登半島の塩で作られた梅干しを開発した。
当日、梅干しのほかにも、出店した地元商工業者らも地元の生産物を使った新メニューを開発。らーめんいつ樹の「ミックスベジやきそば」や、手作りパン工房スリールの「黒糖塩メロンパン」、小山製菓の「みたらし団子」、蕎麦(そば)処いなりやの「東京シャモのもち汁」など、それぞれの持ち味を生かした新メニューを販売。約5000人が来場する中、各ブースでは売り切れ店が続出するほど人気を集めた。
共催団体の青梅市からは竹内俊夫市長が、JA西東京からは野野崎啓太郎組合長が、青梅商工会議所からは舘盛和会頭が、青梅法人会からは玉置満孝常任理事もそれぞれ出席。来賓に井上信治環境副大臣や、同市議会議員の浜中啓一議長も訪れ祝辞を述べた。
同委員会の福岡広幸会長は「6次産業化は生産・加工・販売が一つになったもの。青梅農商工祭は1次産業である地元の生産品を地元の商工業者が利用して生まれた新しい商品が並ぶ。ぜひ消費者の方へ発信していく場にしてほしい」と呼び掛けた。