福生市が昨年スタートした映画やテレビ撮影などのロケ支援をする「福生ロケーションサービス」への問い合わせ件数が前年の160%(9月14日現在)になっている。
同市は専任の女性ロケコーディネーター3人を配置し、制作会社のニーズにきめ細かに対応。 今月公開される話題の映画2本も市内でロケが行われた。
3日に公開された吉永小百合さん主演映画「北のカナリアたち」(阪本順次監督)は同市熊川の渡辺工務店で撮影。俳優の森山未來さんが参加し、雨を降らせるなど大掛かりなセットで撮影された。
10日公開の伊藤英明さん主演映画「悪の経典」(三池崇史監督)は市立中央図書館で撮影が行われ、俳優の吹越満さんらが参加した。
最近のドラマでは、TBS「ハンチョウ警視庁安積班」は国道16号沿いの商店街で、TBS「リーガルハイ」は青梅信用金庫などで撮影が行われている。
市ではロケ支援のため、シナリオに合った場所などのデータベース化を進め、情報発信している。市民エキストラの登録も約130人に増え、撮影に参加してもらう体制を整えた。
撮影の対象は公共施設から民間施設に拡大し、受け入れニーズに慣れてきたことで、市サイドからの売り込みもできるようになってきている。
専任のロケコーディネーターは佐野朋子さん、篠田美智子さん、宮岡朋美さん。「新しいドラマが始まると各局からの問い合わせが一気に増えるが、すぐに撮影地に決まるわけではない。撮影が決まるとうれしく、私たちも新しい市の魅力を知ることができる」と話す。