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羽村・禅林寺で介山忌 「大菩薩峠」作者・中里介山の命日に

中里介山の菩提寺の禅林寺

中里介山の菩提寺の禅林寺

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 「大菩薩峠」の作者で知られる羽村が生んだ文豪・中里介山の命日に当たる4月28日、菩提(ぼだい)寺の禅林寺(羽村市羽東)で「介山忌」が開催される。主催は羽村市観光協会。

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 10時から本堂で読経と住職から介山講話を行い、介山の墓地を参拝。同協会の観光ガイドが、「介山のピストル発砲事件とその後の顛末(てんまつ)」「介山の生誕地は水車小屋」「介山記念館のノラボウ菜物語」をテーマに介山のエピソードを披露する。

 このうち、ピストル発砲事件は、青梅線の武蔵御嶽駅までの延伸工事が行われた当時、山の中腹に隣人道場を建設中だった介山は、線路工事音に腹を立てピストルを空に3発発砲したもの。

 介山は青梅警察署の取り調べを受け、始末書を書かされて決着したが、取り調べた刑事は大の「大菩薩峠」のファンだったためか、始末書を書いたのは介山本人ではなく、介山の付き人の代筆でお茶を濁した。これは青梅警察署長も知らない話だという。

 その後、介山はこのピストルを紛失した。それを拾ったのが同協会事務局長・田中繁生さんの祖父、靖也さん。田中さんが祖父から聞いた話によると、銀行員だった祖父は青梅鉄道で通勤していた。ある日青梅駅で降りようとすると前の座席に何かの包みがあることに気付いた。手に取ってみるとズシリと重く、不審に思った祖父が包みを開けるとピストルが出てきた。驚いた祖父は拾得物として駅員に届けた。後日、気になっていた祖父が駅員に訪ねると、「あの後、介山先生が取りに来たよ」と教えてくれたという。

 開催時間は9時50分~11時。参加無料。

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