日の出町の谷戸沢廃棄物広域処分場にある巣箱でフクロウが営巣し、卵を温めている。処分場を管理する「東京たま広域資源循環組合」の固定カメラが3月4日に捉え、確認した。
巣箱は、処分場周辺の生態系を調査するため、同組合が2011(平成23)年に設置。16年からフクロウが営巣するようになった。
ホームページでは、巣箱内に設置された複数のカメラで親鳥と卵を写し、抱卵したり、夜になると餌を運んできたりする様子が分かる。例年、4月上旬にひながふ化し、5月上旬には巣立っていくという。
多摩地域の可燃ごみの焼却残さ、破砕処理された不燃ごみなどを処分してきた同処分場は、1998(平成10)年に埋めたてが終了。その後は浸出水の処理など万全の維持管理を行いながら、環境調査や自然の復元が進められている。
同処分場内では、国蝶(こくちょう)のオオムラサキ、国内最小の野生ネズミのカヤネズミなど多くの生物が確認されている。