青梅市の御岳1丁目自治会が1月15日、ボランティアが運転や車両の維持を担う無料バスの試験運用を始めた。買い物など住民の日常生活を支援する。
JR御嶽駅近くの吉野街道沿いの山間地にある同自治会。高齢化が進み、免許返納や一人暮らしで移動に不便を感じている住民が多く、日常の買物や公共施設への移動が課題となっている。こうした事態を受け、同自治会では昨年11月、具体的な対策に動き出した。
地元でラフティングなどパドルスポーツ大会の御岳カップを運営する柴田大吾さんが、地域貢献としてマイクロバスやワンボックスカーを提供。毎週月曜、吉野街道沿いの梅郷地区までを巡るコースで運行する。利用者は自宅前や近くから乗車し、スーパー、ドラッグストア、JA店舗、郵便局などに行くことができる。
無料バスサービスは、地域のニーズに応えるとともに地域のコミュニケーションと助け合いの精神を醸成していく狙いもある。
同自治会は今後、試験運用を通してサービスの有効性を評価し、将来的には運用範囲の拡大や改善を図る計画。自治会長の市川満さんは「地域住民には、この新しい移動手段を積極的に利用してもらい、意見を寄せてほしい」と呼びかける。