日の出町平井の陶芸作家・山崎豪さん(31)が12月15日~21日、アートスクウェア「観」(渋谷区)で作陶展を開く。
山崎さんの作品は、独特な青緑色を放つ青磁陶芸品が多い。食器類などを中心に、つぼや花瓶、茶器なども手掛ける。個展来場者から「優しいデザインを持った作風」と評され、伝統的な手法を守りながらも、現代の人々に愛される洗練されたデザイン性が特徴だ。
明星大学日本文化学部在学中に陶芸の世界と初めて触れた。当初、美術教員を志し入学したが初年度で、彫刻、木工、空間造形などあらゆる美術分野に触れる中、「陶芸は上達が目に見えて分かり、1カ月ごとに違う自分の作品が生まれてくる。本当に面白かった」と次第にのめりこんでいったという。
大学卒業後は、作家として独立。祖父が野菜などの収納に使っていた、自宅敷地内の納屋をアトリエに改装した。2004年、新宿京王百貨店でのグループ展「米の器展」を皮切りに、年9回程度の個展、グループ展への参加など、精力的に活動してきた。
西多摩では2012年、澤乃井ガーデンギャラリー「酒乃器展」で大賞を受賞。GALLERY CAFE PASEAR(青梅市東青梅)でも年2回、個展を開催している。次回は来年3月に予定する。
近くに流れる平井川のせせらぎを聞きながら、作品作りに打ち込む毎日を送る。手を動かし作品を作り続ける中、次々にアイデアが浮かんでくる。月2回程度、窯で焼き、年間2000~3000個の作品を生み出す山崎さんは「寝ても覚めても陶芸のことしか考えられないんです」と笑みをこぼす。