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西多摩医師会が「タバコフリー西多摩」プロジェクト 煙から守る活動推進

オンラインを含め行った「タバコフリー西多摩」の第1回会合

オンラインを含め行った「タバコフリー西多摩」の第1回会合

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 たばこの煙から喫煙者自身や周りの人を守るための啓発活動や禁煙外来の拡充などに取り組むプロジェクト「タバコフリー西多摩」が5月15日、西多摩医師会(青梅市東青梅)が主体となり発足した。。

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 同日、新町クリニック(青梅市新町)で開いた第1回会合には進藤幸雄会長、神應知道理事(公衆衛生部部長)のほか、循環器、呼吸器、禁煙外来の医師ら8人が出席。日本禁煙学会理事を務める同クリニックの望月友美子医師がモデレーターを務めた。

 進藤会長は「分煙があまり進んでいないなど西多摩地域の対策は遅れている。禁煙、受動喫煙防止を進めることで、地域の健康寿命の延伸に寄与できる」とした。

 公立福生病院診療部健診センター長で日本禁煙学会禁煙専門医の野村眞智子医師は「日々の診療で、患者に喫煙をやめさせ、受動喫煙の弊害を伝えていくことは全ての医者が診察室でできること。禁煙、受動喫煙防止を草の根運動で進めたい」と提案した。

 市立青梅総合医療センター循環器内科の小野裕一医師は「喫煙は依存症。喫煙者の多くが『分かってはいるがやめられない』状況。やめる手段があることを、しっかり伝えていくことが大切」と指摘。同医療センター総合内科部長の高野省吾医師は「禁煙はできないものと思われがちだが、今は薬も禁煙の方法も進歩し、効果的にやめられる」と同意した。

 あきるの杜きずなクリニックの小高哲郎院長は「子どものためならやめられるという人も多い。『禁煙はできる』という運動を進めていきたい」とした。

 望月医師は「地域により禁煙に対する熱量が違うのが実情。多様なバックグラウンドを持った専門家が一緒に取り組むことで地域の禁煙に対する意識と活動の底上げを図っていきたい」と意欲を示した。

 神應理事は「地域の公立病院を含め西多摩医師会としてたばこ対策の体制づくりを検討し始めて1年がたち、ようやく形になった。しっかりと活動を進めたい」とした。

 これらの意見を踏まえ初年度は、「世界禁煙デー」の5月31日から6月6日までの「禁煙週間」に全国的に実施される「イエローグリーンキャンペーン」への参加、禁煙外来の拡充、喫煙防止教育など優先順位をつけながら取り組むことを決めた。イエローグリーンキャンペーンとして、まずは会員へのポスター配布を通じて住民や患者などにたばこの害や受動喫煙防止をアピールする。

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