あきる野市・日の出町で新たに就農した中山喜一郎さん(38)が現在、JA福生支店直売所へ来夏出荷するブドウの栽培に力を入れている。
中山さんが手塩にかけて育てるのは、ブルーベリーやブドウなどを中心とした果物類。「一つ一つに時間と手をかけながら育てていくのが果樹園の魅力」と愛情を込め丹精に育て上げている。
農家の生まれでもない中川さんだったが役者を志していた最中、アルバイトで長野県の高原野菜の農業に触れた。次第にその魅力にはまり、都内での就農を志すが15年前当時は「東京での新規就農は難しい」と糸口がつかめなかったという。
知人つてをたどる中、埼玉県でブドウ畑の管理を任され3年後には畑を引き継ぐ形で独立。念願の就農を果たした。福生出身の中川さんは「地元で果物の生産を」と、都の農業会議に参加。4年前にあきる野市の農地に巡り合いブルーベリーの生産を始めた。昨年、日の出町に新たな農地を借り、経験も豊富なブドウを育て始めている。ブドウは来年8月ごろ、直売所に並ぶ予定だ。「今後はブドウ狩りなども企画していきたい」という。
「もっと西多摩に果樹園を増やしたい。これからも貸していただける農地があればチャレンジしていきたい」とも。