東京都有害鳥獣対策議員連盟が11月25日、結成された。地方議員で組織する獣害対策議員連盟は全国初。会長は発起人の天野正昭あきる野市議が務める。
東京西部の山間地ではイノシシやシカ、猿の目撃、農地を荒らすなどの被害は日常化している。クマの目撃情報も頻発しており、都のまとめによると今年4月以降の目撃情報は11月20日現在で149件。10月、11月は連日のように報告されており、あきる野市戸倉では玄関先に居た例もある。
議員連盟に参加したのは、あきる野市、青梅市、日の出町、奥多摩町、檜原村などの市町村議20人。3年前に所有の農地にシカが現れ、その後、野菜を食い荒らされるなどの被害を受けた天野会長らが1年間準備を整え立ち上げた。
当日は会則案や行動計画などを検討。山に住む動物が生活地域に現れ、農業被害から生活被害を起こしていることから防護策を講じていくことなどが話し合われた。
天野会長は「クマ問題が世間に注目されているから連盟を組織したわけではなく、地域の問題としてかねてから考えてきた。自治体の境を超えて問題解決を図る必要がある。動物には行政境がないから」と意気込みを見せる。