奥多摩でネーチャーガイドを務める土屋一昭さんが、JR御嶽駅(青梅市)裏手にある古民家を再生活用した新しい事業展開で注目を集めている。
「自然が好きで仕方ない」と満面の笑みで語る土屋さんは、学生時代から「ヤマメを素手で採る野生児」としてテレビ番組などでも紹介されてきた。社会に出てからも都内のそば店に勤務しながら、奥多摩や青梅で釣りのガイドなど行っていた。
テレビ番組の出演をきっかけに、栃木県にある自然体験施設「ハローウッズ」にガイドとして勤務。4年前には奥多摩町が認定する森林セラピーのガイド「森林セラピーアシスター」に認定され、青梅での本格的な活動が始まった。
「自然の癒やし」をテーマにした拠点を探し続けた土屋さんは昨年7月、念願だった築150年の古民家と巡り合い入居。ガイドとしてだけでなく地元の人たちの協力を得て、さまざまな体験教室を始めた。
2本のストックを使い運動効果を高めるノルディックウオーク講習や、ヨガ教室などを開くほか、会社勤めの人が仕事を気にしてゆっくりできない現状も感じインターネット環境も整備。口コミで広がり、都心部のIT企業などから出先オフィスとして人気を集めている。こうした環境を生かし、地元の人に向けにしたパソコン教室などの場所として提供するなど、地域の学習拠点としての役割も果たすようになった。
現在、古民家の改築や、畑の準備、ニワトリの飼育なども始め、新しい展開も企画。「いろいろな方と気軽に触れ合える。そんな場所にしていきたい」と土屋さん。
古民家利用は1人1日3,500円、法人の出先オフィス利用の場合は1万5,000円~応相談。