あきる野の山崎農園(あきる野市引田)が作る秋の手作りジャムの販売が10月中旬、秋川ファーマーズセンター(二宮)で始まる。
代々専業農家を営む同農園。山崎健さん・貴子さん夫婦は、うどん・そば店を経営する義兄の清水哲雄さんと共に、「生まれ育った地元に畑を残したい」という思いで小麦とソバの輪作に挑戦した。生産量も確保され、同店への提供や、乾麺「あきる野三里」などを生み出し、兄弟で生産から加工、製品化までを一貫して行ってきた。
農園で作られる野菜や果物は20種類以上。夫婦で新しい商品の開発を3年ほど前から 計画し、数種のジャムや、東北地方の農家が作業の合間におやつとして食べる郷土料 理の蒸しパン「がんづき」の販売を今春開始した。
ジャムはキウイやミカン、ユズなど主に自家産の季節の果物でペクチンを使わず、果物と砂糖、国産レモンで作られるジャムは、「素材そのものの味が濃厚に感じられる」という。価格は400円~600円程度。
「子どもから高齢の方まで好まれるものを」と自家栽培した小麦を使い農園内の加工所で作られている「がんづき」は、よりフワッとさせ、モチ モチ感を出すために酢を入れるのが特徴で、酸っぱさはない。トウモロコシやカボチャなど、同農園で収穫された季節の野菜 を加えた種類も作られ、「素材本来の甘みが楽しめる」と健さん。価格は130円~180円程度。 現在は同センターのみで販売。2人は近い将来「インターネットでの販売にも挑戦したい」と 笑顔で話す。