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無料学習指導の「えんぎ塾」が開室半年 西多摩の中学校区に1教室目指す

五日市教室は「わたげ塾」を共用し、利用者を受け入れる

五日市教室は「わたげ塾」を共用し、利用者を受け入れる

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 小中学生を対象に無料で勉強を教える「えんぎ塾」が開室して11月1日で半年がたつ。

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 2年前に羽村市に移住し、青梅市の食品会社に勤める理事長の大柴秀太さんは今年初め、八王子にある無料塾の活動を知り、同じ学びの場を西多摩につくりたいとすぐに行動。羽村市内に最初の教室を構えた。ひとり親家庭に育ち、地域の人たちに支えられながら学んだ自身の経験が原点にある。

 現在、羽村、青梅、瑞穂、秋川、五日市に展開する5つの教室では計20人余りのボランティア講師が、基礎学習から入試対策まで、週に1回、2時間ほど個別指導を行っている。

 「さまざまな理由で学習が途切れてしまっている子どもに勉強ができる状態を用意したい。教育のセーフティーネットをかけたい」と、中学校区に1教室を設けることを目標にする。西多摩地域では40ほどになるという。 大柴さんは「中学校区に1つの教室があれば、生徒も講師も地元から通える。無理なく運営できる」と話す。いわば学びの地産地消とも言えよう。

 5教室は、いずれも施設の無償提供を受けている。目標の40は先だが、瑞穂と五日市は既存の塾とタイアップするなど工夫する。五日市教室は加藤祥子さんが開く「わたげ塾」を共用する。

 大柴さんは「施設も、人員も、運営資金も善意に支えられ今がある。外国籍の子にも学んでほしい。長続きするためにはどうすればいいか、模索することばかり」と言いながらも前を向く。

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