障害者支援施設の青梅学園や通所施設の「かすみの里」を運営する社会福祉法人南風会(青梅市新町)の創立60周年記念式典が10月26日、同学園地域交流スペースで開かれた。関係者約100人が、障害福祉に取り組んできた歩みを振り返り、障害者と共に生きる社会づくりを目指してさらなる飛躍を誓った。
同法人は1964(昭和39)年に開園。1981(昭和56)年には重度精神薄弱児緊急一時保護の委託契約事業を始めた。1998(平成10)年に精神薄弱者入所更生施設、2000(平成12)年に知的障害者入所更生施設を相次いで開設した。
事業の拡充は続き、2007(平成19)年に障害福祉サービス多機能型通所施設「かすみの里」、2009(平成21)年に障害福祉サービス共同生活援助・共同生活介護「ケアホーム南風」、2010(平成22)年に相談支援事業所「くらやしき」、2014(平成27)年に「シャロームみなみ風」を開設した。現在の指田修理事長は2017(平成30)年から任に当たっている。
式典で指田理事長は「法人が拡充し60周年を迎えられたのは、多くの皆さんの温かい支援のおかげ。今後も利用者のために障害者福祉の向上に努め、さらなる発展を目指し職員一同全力を尽くしていく」とあいさつした。
来賓あいさつで、大勢待利明青梅市長は「施設入所者が地域で、そして親亡き後にも安心に暮らせるために努力を重ねている南風会に敬意を表する」と感謝した。森村隆行都議は「学園が創立した60年前は、社会の障害者への受け止めが今とは随分違っており、関係者の血のにじむ努力で現在の共生社会への道が開かれた」と評価した。
この後、同法人の歩みをスライドショーで紹介しながら山下望常務理事が解説。「障害のある利用者がその人らしい個性や持っている力を発揮し、幸福な人生を送ってもらえるよう専門的なサポートを行っている」と報告した。