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東京チェンソーズ、現代の木箱製作 クラウドファンディングに初挑戦

東京チェンソーズの造る木箱

東京チェンソーズの造る木箱

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 林業会社「東京チェンソーズ」(檜原村)が製作・販売するオリジナル木箱「A BOX(あ ぼっくす)」のヒノキ材による新開発と普及を目的にした同社初のクラウドファンディングが6月1日、始まる。

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 檜原村は村の93%が森林で、東京都とは思えないほど自然が豊かな村。同社は東京の木を山から町へ送り出すことで 木のぬくもりのある環境を実現し、多くの人によりよい環境を提供することを念頭に、これまで励んできた。社長の青木亮輔さんは「現代の大量生産・大量消費・大量廃棄の社会経済システムは、私たちに便利で快適な暮らしを提供してくれたが、その裏で手間の掛かる手仕事がいくつも消えてしまった。林業会社として、昔ながらの手間の掛かる天然乾燥や組み継ぎの技術をしっかりと受け継ぎ、そこに沖縄出身のプロダクトデザイナー、真喜志(まきし)真美さんのデザインを組み合わせ、現代の木箱として『A BOX』を開発した」と話す。

 木箱の製造には、短期間で強制的に乾燥させるための人工乾燥ではなく、太陽の力でじっくり水分のみを飛ばす「天然乾燥」にこだわる。木の香りが強く、防腐・防虫作用を保ち、独特のツヤが出るため見た目も美しく、余計な人工塗料を塗る必要がないという。使う材料は檜原村で60年かけて成長した木を伐採し、村内の製材所で板にひき、約半年かけてじっくり天然乾燥させ、隣接するあきる野市の特注家具製作所で加工する。正真正銘の「メイドイン東京」の木箱にもこだわる。

 素材は森林認証の森由来の檜原村産のスギ、サワラ、ヒノキ。クラウドファンディング協力者へのリターンは「A BOX」と同じ「天然乾燥のヒノキカッティングボード」(「A BOX」ロゴ焼き印入り)、今回限定の「産地の森林ガイドツアー」など。昨年から今年の秋冬にかけて伐採した木材を3月に製材し、8月までじっくり天然乾燥させる。再度プレーナーがけといわれる仕上げの製材を行い、東京の特注家具工場で箱に仕上げる。10月~11月、支援者へのお披露目を予定。

 青木さんは「こだわりの『A BOX』を通じて、木と太陽の匂いに包まれたスマートな暮らしをぜひ、堪能してほしい」と話す。

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